2014年12月12日金曜日

ごきげんよう、ハイエナ君。・読書 ロベルト・ボラーニョ「通話」を読む


 ごきげんよう、ハイエナ君。満足の食後のブラッシングですか?今日は脂っ気が多かったのかしきりと舌を蛇のように出したり引っ込めたりして忙しそうでした。

 





 大著「2666」の次なる読書は「通話」。ボラーニョの短編集です。政治犯の監獄経験は独裁国家の思想統制の余波のようですがラテンアメリカの権力と文学というか政治と芸術というか今後の読書テーマに掲げたいくらいの遠大な問題を孕んでいると思います。政治権力は大衆への表現的言説を流布し支配統制するゲーム的システムである以上、自分たちに都合のいい言論表現を歓迎する一方で意に沿わない批判や意見を弾圧したり隠蔽したり情報操作したり黙らせたりするのでしょう。景気が回復したと言っても指標の多くは特定少数のもしくは組織団体の利益であってその大多数の国民には相矛盾する数字が曖昧隠蔽模糊されてしまうのでしょう。そして選挙が終われば結果として「白紙委任」を決め込んで官僚主導の重税徴収の合法化促進と富裕優先のトリクルダウンの見せかけもしくはパレート経験則なる下位80%の切り捨て上位20%の優遇政策が相も変わらず促進されていくのでしょう。
 魔術的リアリズムの作話手法の正統的方途がシンプルにしかし時代の社会の想像力を培い養っていくエジュケーションしながら生きていきたいものです。



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